カラフルなたまごが4つ並んでいる

子供の頃にカブトムシを飼ったことがある人って結構いると思います。

でも大体は成虫から育てて、夏の間飼育して終わりって人がほとんどではないでしょうか。

カブトムシに卵を産ませて、幼虫を育てて成虫になるまでとなると、そこまでは面倒だよって感じですよね。

でもチャレンジして見たいという人もいると思いますし、ちょっと難しそうだからやめとこうと言う人も居ると思います。

でも以外にカブトムシの産卵や幼虫を育てることって簡単なんです。

子供に言われているけど、面倒だなとか大変そうだなと思っている方がいれば、ぜひチャレンジしてみて欲しいなと思います。

まずは産卵させるまでの流れについて

ノートに作業をまとめている

カブトムシの産卵をさせる場合に、何をやらなければいけないのかを簡単に説明します。

大まかな手順

1.交尾(ペアリング)をさせる
2.メスの栄養を補給させる
3.産卵用の飼育ケースを作成しメスを移す
4.卵の確認と経過観察

まずは、オスとメスが居ないと産卵させることは出来ません。
オスとメスを交尾させて卵を産めるようになります。

交尾のことをペアリングと言います。
こちらの方が、子供に対しても言いやすいですよね。

ペアリングが終わったら、メスにちゃんと栄養を補給させます。

そして、産卵用の飼育ケースを整え、メスだけをケースに移してあげます。

後は、外から見て卵や幼虫の存在が確認出来たら、メスを取り出し卵が孵化(ふか)し成長するのを待ちます。

ペアリングについて

男性と女性が手をつないでいる

オスもメスも成虫になったばかりであれば、まだ成熟出来ていませんので、最低でもエサを食べ始めて1週間くらい経ってからペアリングをして下さい。

オスとメスを1匹ずつ飼育ケースに入れて、2~3日すれば大体ペアリングは済んでいると思います。
エサを別々の場所に設置してしまうと出会わないかもしれませんので、エサは1カ所にした方が良いです。

一緒に入れたケースで、重なり合って数十分とか経っているのを見れれば成功していると思います。

複数匹で飼育している場合は、オス同士のケンカが頻繁に起きて、ペアリングどころではない可能性もあります。

ただ、近くにいればすぐにペアリングするので、余り気を使わなくても大丈夫なことが多いです。

心配なのは、メスがペアリングを嫌がってしまい、逃げ回ることがあります。

もちろん、相性が悪いということもありますが、既にペアリング済みの場合に逃げ回ってしまうのが多いのではないかと考えています。

場合によっては、追いまわしてメスの体力を消耗させて、弱らせてしまう可能性があります。

産卵させる予定であれば、一緒のケースに入れてから、ある程度の日数でメスだけを別の飼育ケースに取り出してあげて下さい。

もし、屋外で捕まえたメスであれば、ペアリングは済んでいる可能性が高いです。
活動できるようになりエサを求めて木にいる時に捕まえているならオスに会いペアリングも済んでいるということです。

栄養補給はしてあげてね

おいしそうなレアなお肉が置いてある

ペアリングが無事に済んだら、一旦栄養補給をさせる期間を設けてあげて下さい。

オスにエサを取られて食べていない可能性もありますので、メスだけを別ケースに移しエサをゆっくり食べれる環境にします。

出来れば、高タンパクなエサをあげれると良いです。(下記のプロゼリーは人気が高く使用している人が多いです

確実に産卵させたいとか、たくさん産んでもらいたい場合にはかなり効果が高くなります。

産卵するにも体力を使いそこで力尽きてしまうことも多いのでたくさん栄養をつけさせてください。

産卵用の環境を作ろう

男性がやる気の満ちた感じでポーズをとっている

準備するもの

カブトムシの産卵で用意が必要なものは下記になります。
といっても、ほとんど成虫の飼育に必要なものと変わりません。

準備するもの
  • 飼育ケース
  • マット(腐葉土)
  • エサ
  • 枝や落ち葉など(転倒防止用)
  • 新聞紙

ケースは、出来るだけ大きなものを用意した方が産卵しやすくなりますので、横30cm、幅15cm、高さ20cmくらいのケースにはした方が良いです。

私がカブトムシの産卵で使用しているのは、100円ショップで購入した衣装ケース(横39cm、幅27cm、高さ27cm)を使っています。

100円ショップと言っても商品自体は440円(税込み)の物で、少し大きめなものです。

なぜこれにしたかと言うと出来るだけ安く、管理が楽なものにしたかったからです。

管理とは、普通の虫かごのように上部に大きな空気穴があるとかなり乾燥してしまうので補水をする必要があります。

これが面倒なので、乾燥が少ない衣装ケースを使用しています。

空気は大丈夫なのと思うかもしれませんが、カブトムシが必要な空気は少ないのとケースとフタの間に若干でも隙間がありますので大丈夫です。

心配な場合は、ふたの部分をキリ(先がとんがったやつ)などで穴を空けても良いです。

マットとは、カブトムシ用の腐葉土やクヌギマットとかになります。
よくホームセンターに売っているやつで、出来るだけカブトムシ用とかの専用のものにした方が良いです。

私は、月夜野きのこ園の『きのこマット』という物を使っています。

マットの上に枝や落ち葉、ハスクチップなどを置くのですが、これはカブトムシがひっくり返ってしまった場合に起き上がれないからです。

もしつかまるところがないと産卵をする前にそのまま息絶えてしまう可能性もあります。

産卵用の飼育環境をセットする

産卵用の飼育ケースにマットを詰めていきます。
マットは水を加えて、手でギュッと握って固り、つつくとほぐれる程度にして下さい。

加水したマットをケースの下部分(7割くらい)は固めに詰めて、上の1割くらいを軽めに入れます。
ガチガチにというより、手で軽くグッと押す程度で良いです。

その上に転倒防止用の枝や落ち葉などを置きます。

要は、ひっくり返った時に起き上がれれば良いので、私はプランターなどに使用する底に引くネット(鉢底ネット)を使用しています。

100円ショップなどで売っているプラスチックで出来てるやつをハサミで丁度良い大きさに切って使用しています。

そして、エサをたくさんセットしてあげれば出来上がりです。

注意点として、上部に大きな空気穴があるケースであれば、新聞紙をはさむなどして乾燥を防ぐようにして下さい。

これは、コバエが侵入することも防ぐことが出来ます。

出来れば、ここでセットした飼育ケースを何日か飼育する場所に置いといてください。
マットは再発酵して熱くなるということがあります。

これを予防するために、作成してから熱くなっていないかを確認してからカブトムシを入れてあげるようにしましょう。

メスを入れてあげる

メスを入れてあげたら出来るだけ温度変化がない涼しい環境に置いてあげて下さい。

余りにも気温が高い場所(35℃とか)だと産卵より生死すら危なくなります。

出来れば25~30℃くらいの温度帯となっていることが望ましいです。

一度セットしたらある程度ほっとく方が良いです。
毎日ケースを開けて確認とかはせずに、1週間に一度くらいエサの状況を確認する程度に済ませるように観察していきます。

この時にマットが乾燥していれば、上の方だけを霧吹きなどで加水する必要がありますが、極端に乾燥していなければ大丈夫だと思います。

ケースの大きさや栄養、環境に左右されると思いますが、大体ですが1日に2~3個を産み、メス1匹で50個くらいが最大となります。

そして、ケースの外側から卵や幼虫が見えるようになれば成功となります。

飼育したい匹数や日数などから予想し、産卵数が十分そうであればメスを出して下さい。
場合によってはメスが卵を食べてしまうということもあるようです。

ただ、エサも食べずにマットの中に潜りっぱなしで産卵をしている事もあります。

なかなか上部に出て来ないということは良くありますので、取り出すのはタイミング次第となります。

全然たまごを産んでくれない!

場合によっては失敗していることもあります。

失敗の要因は、ペアリングが上手くいっていないとか、環境やメス自身の状態による可能性など様々だと思います。

2~3週間してもケースの外側から卵が見当たらない場合は、一度ケース内を確認してみて下さい。

ひっくり返してマットを出し、丁寧にかき分けて卵があるかを調べます。

もし卵があれば、ケースにそのまま戻してあげて下さい。
無理にマットを固めたりせずに少しやわらかめに入れれば問題はありません。

もし産んでいないようであれば、別のメスに変えるとかペアリングをやり直す、温度帯やマットの水分量を変えてみるとかになります。

産卵させる時期について

砂の上に時計が置いてある

産卵する時期についてですが、大体7月~9月くらいまでとなります。

成虫も9月あたりまでが寿命ということが多いです。

長ければ10月や11月まで生きますが、産まれた時期、温度帯や環境などによると思います。

9月の後半になってしまうと、段々とメスが卵を産まなくなってきてしまいます。

さらに幼虫が冬を越すまでに大きくなる期間が少なくなり、冬眠期間中に弱ってしまうとか、大きく育たないなどの可能性があります。

私自身が、カブトムシを産卵させているのは、大体8月中旬あたりから準備し、9月の中旬くらいには小さな幼虫になっているということが多いです。

リビングに置いていて、エアコンを使用している場合が多いので、そこまで暑くならず27℃~32℃くらいといった感じです。

この時期にしているのは、産卵に失敗した場合に、もう一度チャレンジする期間を設けたいという事です。

もし産卵していなかった場合は、9月始め頃に再チャレンジをしています。

温度的には、やはり少し涼しい環境の方が良いとは思います。

たまごを発見出来たら次にすること

男性が矢印の横に立っている

卵が確認できれば、温度や環境によると思いますが、2週間くらいで幼虫になります。

ただ、手で触ったり、腐葉土を掘ったりするのはやめて下さい。

まだ弱い時期で、ある程度大きくなるまでは、そのままの環境で育ててあげて下さい。

ある程度大きくなってから、卵の時期から大体1か月過ぎたら別の飼育ケースに分けるなどは大丈夫です。

私の場合は、そのままマットの交換時期が来るまでほっとく感じです。

この先は、ケースの大きさや状態、そして食欲によりますが、1か月に1回くらいのペースでマットを交換していきます。

寒い時期になりましたら冬眠するので、交換は不要となります。

詳しくは下記の記事で幼虫の育て方を説明しているので、もしよければ確認してみて下さい。

まとめ

英単語のブロックで結果、まとめ

ざっくり言ってしまうと、オスとメスを一緒に飼っていて、産卵出来るマット(腐葉土)などの環境に移してあげれば産卵してくれます。

もしマットを敷き詰めた環境でオスとメスを飼育していれば、そこに卵を産んでいることもあります。

私の場合は、成虫をマットで飼育していないので、産んでいるということはありませんが。

産卵させるのって、大変とか面倒ってことはなく、カブトムシが産卵したいと思える環境が整えば、勝手に生んでくれるという感じです。

どちらかという、その後にしっかりと幼虫が育つ環境を整えてあげる方が大切かもしれません。

カブトムシを卵から成虫まで育てる楽しさ、もし子供などがいればとても良い勉強になると思います。

もしよければぜひチャレンジしてみて下さい。