カブトムシ飼育の費用と必要なもの

「こんなにお金がかかるの!!」
「なんだか余計なものを買いすぎた・・」

カブトムシの飼育を始める時に、ついつい買うものが増えて費用がかさんでしまった人が多いのではないでしょうか?

あとになって要らないものだったとか、役に立たなかったとか、どうせならしっかり準備して飼育を始めてはいかがでしょうか?

そこで、本当に必要なものと実際に総額でどのくらいの費用がかかるのかを説明したいと思います。

成虫だけ、産卵から成虫までの飼育と分けて記載しますので、飼育する環境により参考にしていただけたらと思います。

カブトムシ飼育で使用するもの

カブトムシ飼育で必要なもの

道具について

まずは、カブトムシ飼育で使用する道具と必要性について表に記載します。

道具必要性理由
飼育ケース必須カブトムシを入れる
マット必須※幼虫飼育に必須
※成虫飼育ならハスクチップの方がおすすめ
昆虫ゼリー必須成虫のエサ
ハスクチップ任意
成虫のみに使用
※保水性、脱臭性に優れ管理が楽なのでおすすめ
霧吹き任意乾燥時にあると便利
新聞紙/コバエシート任意コバエ対策に使用
タライ/バケツ任意幼虫飼育にマット交換時に使用
フルイ任意幼虫飼育にマット交換時に使用
鉢底ネット任意産卵時に使用
枯れ葉/えだ不要
他のもので代用
※マット飼育なら必要
エサ台不要ひっくり返して大変
登り木不要ひっくり返して大変
バイオウォーター不要ひっくり返して大変
保水ジェル不要他のもので代用

実際に飼育してみて、本当に役立ったもの、必要だったものに絞った内容となります。

ポイントとして、出来るだけ安く抑えて、手間をかけずに育てられる道具となります。

それぞれの道具について、もう少し細かく説明をします。

飼育ケース

飼育ケースは、幼虫、成虫を育てる時に入れるケースとなります。

さまざまな大きさや種類が存在し、ふたの部分に穴が開いていて、通気性の良いものが一般的です。

そのほかに穴の部分がフィルターになっていたり、小さな穴になっているものがあります。

これは、コバエの侵入を防いてくれる構造となっているものです。

大きさについては、カブトムシを飼う数により変わってきます。

横30cm、奥行18cm、高さ20cmのケースだとしたら、幼虫、成虫ともに3匹くらいが丁度良いと思います。

幼虫が小さいうちは、少ないスペースで十分で、幼虫1頭あたり、プリンカップ程度のスペースがあれば十分です。

最終的には「ペットボトル2リットル」の半分より上くらい(15cm以上)まで入れたスペースが必要だと思ってください。

マット

マットとは、人口的に作られた幼虫が食べるエサのことになります。

自然界のカブトムシの幼虫は、葉っぱや朽ち木などが腐って肥料のような状態になった腐葉土(ふようど)をエサにしています。

カブトムシのメスは、栄養が豊富にあるこの腐葉土にたまごを生みつけます。

腐葉土と同じようなものを人工的に作りだし、カブトムシ専用として売っているのがマットとなります。

園芸用の腐葉土も使用できますが、農薬を使用しているものがありますので、避けた方が無難です。

産卵時期にメスがたまごを生むために、このマットを使い、幼虫飼育にも必要になります。

そのまま成虫にもマットを使用して飼育することが出来ます。

昆虫ゼリー

カブトムシは、バナナやリンゴなどの果物も食べますが、わざわざあげるのは大変ではないでしょうか。

カブトムシが好むものやたんぱく質、ビタミンなどを合わせた昆虫ゼリーが一般的になります。

小さなカップになっており、1回ずつ、ふたを開けてあげるので、管理も楽です。

形状が、少し深くなっているものと、平べったくなっているものがあります。

平べったくなっている方(ワイドタイプ、広口)が、カブトムシのオスが食べやすくおすすめです。(深いものだと角が邪魔して奥まで食べれない)

ハスクチップ

ハスクチップとは、ヤシの実の外皮を粉砕したものとなり、成虫を飼う時にマットの変わりに使います。(脱臭マットの名称でも売られています)

通気性や保水性に優れていて、脱臭効果があります。

転倒防止にもなりますので、屋内で飼育する場合にはとてもおすすめです。

成虫をマットで飼育することは良くあるのですが、転倒防止用の登り木やエサ台などが必要になり、準備が大変になります。

カブトムシの成虫はおしっこを良くするのですが、この掃除が結構大変です。

マットがおしっこでビショビショになってしまい、衛生上も良くありませんし、ダニが発生する原因にもなります。

このハスクチップにすると掃除する時に、全部取り換えて終わりなので、とても楽です。

もし登り木やエサ台をセットしたい場合は、一緒にいれてあげれば良いですし、衛生面と手間を考えた場合にとてもおすすめです。

注意点としては、このハスクチップにはたまごを生みませんので、産卵させたい時はマットに移し変えてあげる必要があります。

霧吹き

霧吹きは、均一に細かく水を出せるので重宝します。

幼虫飼育中のマットが乾燥してしまった時に、簡単にシュッと加水することができます。

もちろん成虫を飼っているケースが乾燥しているときにも使用できます。

ただ、あまりにも加水をしてしまうと逆に住みにくい環境になってしまうので、注意が必要です。

新聞紙(コバエよけシート)

よくホームセンターなどで、店頭に置かれたカブトムシなどのケースに小さなハエが入り込んでいるのを見たことがないでしょうか。

カブトムシの飼育ケースに、小さなハエが入り込んでしまい、最悪の場合に大量に増殖してしまいます。

これを防ぐために、そもそも入り込めなくし、もし増えてしまっても外に出れないように使用します。

そのほかに、ケース内が乾燥してしまうことを防ぐ効果もあるので、定期的に加水をしてあげる頻度を減らすこともできます。

タライ(バケツ)

マット交換を行う時に、加水を行う必要があります。

この時に混ぜ合わせるスペースとして使用します。
全体的に均一になるように加水をしてあげるのが良いので、飼育ケースの大きさにもよりますが、大きなものだと使い勝手が良いです。

もちろん、タライやバケツでなくても、何か混ぜるスペースをとれるものであれば何でも大丈夫です。

幼虫を一時的にどかしてあげて、飼育ケースで混ぜ合わせるという人もいます。

園芸用のフルイ

幼虫が少し大きくなってきてから、エサをたくさん食べて、いっぱいフンをします。

この時にマットを全部取り換えてしまうと、もったいないので、マットとフンを分けるために使用します。

フルイは園芸用の土と石を分けるためのもので、穴が大きいものと小さいものがあります。

穴が細かいほうが、フンもちゃんと取れるのでおすすめですが、結構大変です。

それとマットに含まれる少し大きな葉っぱや木くずなども一緒に取れますので、全体的な量がかなり減る感じはあります。

私は幼虫が食べやすいマットだけが残れば良いので、細かいフルイを使っています。

新しく交換するマットをフルイに掛けてから使うのではなく、フンをした後だけ使っています。

園芸用の鉢底(はちぞこ)ネット

カブトムシが産卵する時に、マットの中にたまごを生みます。

通常ですと、オスとメスを飼育ケースに入れて、マットを敷き詰め、転倒防止のために、止まり木や枯れ葉、エサ台などを一緒にいれてあげます。

私の場合は、マットで成虫を管理していないので、産卵準備ができたメスをマットを敷き詰めた飼育ケースに入れます。

この時に転倒防止として、園芸用の鉢底ネットをマットの上に置いてあげます。

これがあると転倒しにくくなり、簡単に起き上がれるのでカブトムシのストレスも少なくなると思います。

止まり木などは、ひっくり返ったり、カビが生えやすかったり、わざわざ購入する手間などを含めて面倒なので、コストや手に入りやすい、こちらを使用しています。

もちろん、これが絶対に必要ではなく、転倒防止となるものを一緒にいれてあげれば良いです。

エサ台

昆虫ゼリーのカップをそのまま埋め込みできる台になります。

エサの大きさに合わせた種類があり、木製のものやプラスチック製などがあります。

初心者のころは、やはりご飯を食べる場所が決まっていてあった方が絶対に良いと思っていました。

しかし実際に飼ってみると、まーひっくり返す・・

きれいに食べた後にひっくり返すならともかく、残っている間にひっくり返します。

こうなるとケース内がエサでグチャグチャになってしまいます。

さらにエサ台が木製だと、濡れた状態になりカビが生えたりダニが発生する原因となります。

ということで、私は使用していません。

レイアウト的にはあった方が見た目が良くみえるので、置くのであれば、大きなケースで飼育していて、重さも結構ある大きなエサ台にするのが良いと思います。

登り木(止まり木)

カブトムシが登ったり、止まったりする木になります。

カブトムシは、結構動き回るので、遊び場として置いてあげたり、転倒した時につかまって起き上がるために使用します。

ただ、この登り木をひっくり返すこともありますし、結構カビが生えてしまいます。

マットで飼育するのであれば、転倒防止としてあった方が良いですが、ほかの転倒した時のつかまるものがあれば、無くても大丈夫です。

バイオウォーター

バイオウォーターとは、マットに栄養分を補給し、乾燥を防ぐものになります。

マットに突き刺して使用するものが一般的です。

ただ、カブトムシがしょっちゅう倒してしまうので正直使えないです。

カブトムシの成虫はマットを食べませんので栄養を補給する必要がありませんし、乾燥を防ぐなら他のもので補った方が良いです。

枯れ葉/えだ

カブトムシはケース内で、かなり動き回ります。

そうすると転倒し、起き上がることが出来なくなります。

起き上がるための何か、つかまるものを置いてあげる必要があり、枯れ葉やえだが候補となります。

ただ、動き回っていることもあり、マットの中に埋もれてしまったり、置いた場所とは違うとこにいってしまいます。

そうなると転倒した箇所につかまるところがない場合があります。

転倒したときに起き上がれずに何時間も逆さまになって、もがいていることがあります。

私は、転倒した場合の対策としてハスクチップを使用しているので、枯れ葉やえだは使用していません。

保水ジェル

マットの一番下に保水ジェルを敷いて、乾燥を防ぐものとなります。

ただマットのなかに潜ってグチャグチャにすることを考えたら、乾燥については、別で対策をする方が良いと思います。

いくらかかるか?

カブトムシ飼育の総額費用

カブトムシの成虫を飼う場合

成虫だけを飼う場合の費用を計算してみたいと思います。

条件として、5匹の成虫を飼い、3か月間生きた場合を想定しています。

必要なものは近くのホームセンターなどで手に入りやすい一般的なものを選択しています。

必要なもの価格・個数
飼育ケース(中)698円×2個
ハスクチップ(10L)698円×1袋
昆虫ゼリー(50個入)498円×5袋
合計4,584円
1匹あたり917円
※金額は税込み(10%)の価格としています

合計の金額にすると結構なお金がかかっています。

飼育ケースは、すでにあれば使い回しができますが、昆虫ゼリーについては、どうしてもお金がかかります

100円ショップなどで揃えると少しは、安くなるかもしれませんが、全然食べない場合もあるようです。

飼育ケースは中程度のもので2つくらいあった方が良いです。

カブトムシのオスは良くケンカをするので、出来るだけ分けて飼育した方が長生きもします。

昆虫ゼリーは、1匹が1日で、1つくらいは食べてしまいますが、2日に1回くらいで十分ではないかなと思います。

自然界では、そこまで食べれていない気がしますし、食べずにひっくり返すことや、残してしまうことが良くあります。

カブトムシをたまご~成虫になるまで育てる場合

成虫に関しては、上記で説明した内容と同じとなります。

ただ、幼虫を育てるケースを収納ボックスにしています。

ダイソーで400円で売っている20Lの収納ボックスです。

飼育ケースですと、乾燥気味になり加水をする頻度が多くなります。

収納ケースで、穴を数十か所開けて管理することにより、加水を行う頻度が減り、かなり楽になります。(※私の場合はマット交換時以外は加水をしません

道具価格・個数入所場所
飼育ケース
(中)
698円×2個ホームセンター
マット
(11L)
598円×4袋ホームセンター
昆虫ゼリー
(50個入)
498円×5袋ホームセンター
ハスクチップ698円×1袋ホームセンター
収納ボックス
(20L)
440円100円ショップ
タライ165円100円ショップ
フルイ110円100円ショップ
鉢底ネット110円100円ショップ
新聞紙0円どこかで貰う
合計7,361円
1匹あたり1,473円
※金額は税込み(10%)の価格としています

合計の金額は、まあまあの金額になりますが、成虫を育てる方がお金がかかっているなという感じです。

マットについては、再利用する想定で、幼虫1頭あたり、8~9リットルを使用する計算となっています。

幼虫期間はマット代がほとんどなので、マットの価格をどのくらい抑えられるかで金額が変わってくると思います。

やはり、昆虫ゼリーのお金がかかってくるので、消費する個数を計算してからまとめ買いできる商品だと良いかもしれません。

まとめ

本当に必要なものが何なのか、どのくらいの費用がかかるのかが、大体分かっていただけたのではないでしょうか。

実際に使用していただくものは、飼育する時の選ぶ楽しみがありますので、お好きなものを選ぶのが良いと思います。

ただ、どのような目的で使用するのかを最初に理解してから購入し、無駄なものを買うことや、その後の飼育する手間についても考えてから選ぶことをおすすめします。

カブトムシの一生ついてまとめた記事もありますので、ぜひご覧ください